表山の家

03.10.26


新しい現場が始まります。

今回は久しぶりに平地です。ほとんど問題のない
宅地です。はじめのうち切り口が見つからず悪戦
苦闘しましたが案を出してからは、毎度のことで
すが理解あるクライアントに恵まれ金額的な問題
で面積を少し減らしましたが、ほとんどはじめに
提案したもので実施設計を終えることができまし
た。はじめてお会いしてから1年と2か月、途中ク
ライアントのご都合で半年間ほど、中断しました
が、再開後の4月からは順調にすすみ、おかげさま
で今日の日を迎えることができました。完成予定
は来年の4月末の予定ですが、再び「見たことの
ない普通の建築」を見ることが出来ると思うと今
からワクワクしてきます。
悔いのない仕事をしたいと思います。


03.11.28



今日から本格的に工事が始まりました。
今日は重機が入り、堀方をしました。大型ダンプ12
杯ほどの土が出ました。左の写真は根切り底の深さ
を確認しているところです。これは前もって調査し
ておいた結果に従い、指示地盤を確認しているとこ
ろです。

今日は調査会社の箕浦さんも立ち会い指示地盤を確
認していただきました。


03.12.01



今日から基礎の鉄筋工事が始まりましたが、
現場で墨を確認したところ、少し不備があり
再度確認の上、施行することを指示しました。


03.12.18


久しぶりの更新です。
年末に入り、職人さんもなかなか忙しく電気屋さん
の段取りが取れなく今日になってしまいました。

今回はヒグチ電設さんではなく、タカワ電気さん
にお願いしました。

タカワさんは去年大学を出たばかりの息子さんが
跡を継いでいるようで将来も有望です。今日も親
子で現場に入っていました。

明日はベースのコンクリート打です。


03.12.19


今日、予定どおりベースのコンクリート打をしま
した。

今日のコンクリートはなかなかいい出来でした。
毎回、配合はほとんど同じですが多少ばらつきが
あり、水気が多い時もありますが今日のコンクリ
ートは、指示したものにピッタリのものに見えま
した。

私の指示するコンクリートは、水セメント比を押
さえるため、必然的にセメント分が多いコンクリ
ートなので、水和熱が比較的大きいので、今日み
たいな寒い日は好都合なのです。

なんだか夜は雪が降りそうなので、養生の指示を
しました。


04.01.06


今日から現場が始まりました。
1階の壁の内に打ち込むコンセントやスイッチ、給水
排水の配管の敷設工事をしました。型枠は片面はもう
すでにほとんどおきています。


04.01.10


先日、壁内の設備工事が終了したので、もう一方の
型枠を伏せているところです。今日は年始そうそう
に依頼しておいたスチールの階段板が現場に入り納
まりの打ち合わせに来ました。今回の階段はコンク
リートでも木製でもなく、スチール製です。それも
16ミリのプレートを壁から持ち出して打ち込むとい
う、とてもシンプルな階段です。コンクリートのボ
リューム感に負けないように16ミリ無垢のスチール
プレートにしました。この辺りの厚みや形、大きさ
などは感とセンスと経験に頼る以外はないわけです
が、とても大切な部分です。ここで集中力を欠くと
全てが台無しになってしまいます。


04.01.15



今日は2階スラブの電気と設備工事です。
もちろん、配筋検査も行いました。
右の写真は階段板の設置を確認したものです。
予想以上にいい出来映えになりそうでとても楽しみです。
19日にコンクリート打です。



04.01.19


今日、無事コンクリート打が終わりました。
朝方、雨が結構降っていたので心配しましたが、
打ちはじめた頃にはすっかりあがって、打設日和
になりました。毎度のことながら、内の所員も型
枠叩きに参加して昼すぎには完了しました。
午後からも曇りがちで、ここ数日は寒くなるみた
いでコンクリートにはいい日が続きます。


04.01.22
   
今日から壁の型枠を外しています。
今回はプランもシンプルですし、構造的にも
無理がないので、コンクリートは
きれいに打つことができました。
夏と違い、陽射しが弱く気温も寒いので
コンクリートにはいいですが
欲を言うと、1、2日雨が欲しいところです。
コンクリートの角がかけないように
養生を指示して、帰りました。


04.01.27

二階の壁の立て込みが始まりました。
外観は閉鎖的ですが、室内からは
とてもオープンな住宅なので
壁の高さや開口の位置などにはとても
気を使いましたが、壁の型枠が
起きた時点で確認してみると
意図どおりに丁度良い高さで
視線が入らないようになっていたので
安心しました。


04.02.02

今日は二階部分の壁配筋と、コンセントやスイッチ
関係の検査と確認に来ました。久しぶりに今日は、
雨降りで現場は休みです。ここ数日で壁の型枠が終
わり、屋根スラブに入り、週末には鉄筋屋さんが入
る予定になっています。今回の鉄筋屋さんはいつも
お願いしている職人さんと違うのですが、おそらく
私がいままで経験した職人さんの中で、最も丁寧で
気の利く職人さんです。図面に描き忘れて現場で私
が指示しそうな所にも、気を利かせてちゃんと鉄筋
が入っていたりして、どこにクラックが入りやすい
とか、どこを注意しないといけないかがよく分かっ
ていて、とても珍しい貴重な職人さんです。
だから次の現場にもこの職人さんを指名しています。


04.02.07
 

屋根の型枠が終わり、今日からは鉄筋屋さんが屋根の
鉄筋を組みます。今日からといっても月曜日には終わ
ってしまいます。

下の写真に写っている職人さんは、私のお気に入りの
鉄筋屋さんす。彼は私がOKを出しても、自分が気に食
わないと勝手に自分で直してやってくれています。こ
れが職人のプライドだと思います。

私は美しい建築を作ることにこだわっていますが、彼
は鉄筋を美しく組むことにこだわっています。彼等の
ような職人がいないと、美しい建築は絶対に作ること
は出来ません。

04.02.10

屋根スラブの鉄筋も終わり、今日は配筋検査に来ました。
型枠の閉め方もほとんど完了し、後はコンクリート打を待つばかりですが、その前に住宅保証の配筋検査が木曜日にあります。
それが無事済めば、金曜日にコンクリート打を行います。

04.02.16

今日はR階のコンクリート打でした。
構造自身がとてもシンプルなので、
コンクリート打もとてもスムーズにいきました。
正午にはほとんど終わりました。今回も例にもれず、
スタッフ3人を連れてコンクリート打に挑みました。
我々が出来ることは単純作業で、壁を叩くことだけですが、
これがとても大切な作業で、この叩き次第で
コンクリートの密実さに違いが出ます。

04.02.24

先日のコンクリート打から1週間がたち、
2、3日前に壁の型枠ばらしをしました。
私が目指すコンクリート打放しは、きれいに打つことが
目標ではありません。美しいコンクリートを打つことを
目指しています。
私のクライアントは、皆さんそのことをご存じなので、
よく見る打放しのようにつるつるで無表情なのは
ノーグッドなのです。
今回も時折、汚れているような模様もありますが、全体として
とても表情豊かな打放しになりました。
私はこのようなコンクリートを見ていると、
生き物のようでとてもいとおしくなります。

04.03.11


今日は朝早くから、サッシ職人の愛功さんのところに
富士美サッシの塚本さんと打ち合わせにいってきました。
実は今日も塚本さんに、任せておくことは出来るのですが
実際に職人さんに会って、お話しすることは、ものづくりを
するものにとってはとても大切なことです。
このような地道な行動が、心のバトンを繋ぐことだと思っています。
それが出来なくなると、私の仕事の質が低下すると思っています。

上の写真は工場の全景です。
私の仕事は、愛功さんのような小さな町工場に
よって支えられています。

下の写真は、社長の丸山さんです。
社長といっても、職人さんです。
このことが大切です。
会社が大きくなると、どうしても経営者は職人気質を忘れ
経営の意識が強くなります。
そうなると職人ではなく、経営者になってしまい、
私とは仕事がしづらくなってしまいます。

04.03.18

久しぶりの現場です。
コンクリートの打設から一か月が経過し、
先日、床を支えていたサポートの撤去が完了しました。
だんだんと完成に近付いていきます。
光の入り方も予想通りで感激です。
後、一か月と少しで完成なので、
今からがとても忙しくなります。


04.03.23

今回も松井さんに参上願う仕事になりました。
実はもうすでに階段の踏板を加工して頂き、
コンクリートに打込んでいます。
今回はサッシ部分のH鋼の取付です。
私の指示ミスで、取付に手こずらせてしまいました。
でも相変わらず、丁寧な仕事でありがたいです。


04.03.26


昨日からサッシの取付をしています。
心配していたリビング吹抜けの十字のサッシも
どうにか納まって、ホッとしています。
毎回ですが、わたしの設計はミリ単位の仕事が多いので
サッシとコンクリートの寸法が少しでも合わないと
仕事が汚く見えるので、とても気を使います。
十字のサッシは、足場が取れたら紹介します。
写真は、2階の個室のサッシの取付をしているところです。


04.03.29


今日、内部足場を外しました。
早速、床暖房工事が始まりました。
明後日には、土間コンクリートを打つ予定にしています。

足場がはずれ空間の全容が分かるようになりました。
この仕事をしていて、この瞬間は合格発表をのような瞬間で
楽しみでもあり、少し不安な瞬間でもあります。

写真は、あえてくらい写真をお見せしていますが、
実際は、予想以上に明るい空間になりました。
単純なプランではありますが、光の入り方は
多様な仕掛けをしているので、
早く四季を通して感じてみたいです。

でも、やはり実物は饒舌です。
何にも例えようの無いこの空間に、
いとおしさを感じた日でもありました。


04.04.08


最近、現場の状況をお知らせしていませんが、
着実に現場は進行しています。
完成まで3週間ほどですが、
ほとんどの段取りは済んでいるので、
完成まで足しげく通う日々が続きそうです。
今日は、浴室の漆喰下地の工程に入りました。
来週中には仕上がる予定です。

クライアントよりオープンハウスの
ご承諾が得られましたので
ニュースのコンテンツでお知らせします。


04.04.11


工程上、1か所だけ前もって木枠を
つけなければならない箇所が出来たので
家具職人の宮島君に頼んでおいた枠を取りにきました。
彼には、その他にドアやキッチンの面材なども
お願いしています。
そこで現在製作中のドアの写真を撮らさせて頂きました。
手前は、ドアの面材のクルミを板状に加工して
重ね積みしてあります。
それを奥に見える格子状の枠に貼っていきます。
20日頃現場に搬入してもらう予定になっています。
結構ハードなスケジュールです。
ちなみに枠の奥に見えるのは、桜海道の家の柱です。


04.04.14


今日は浴槽の搬入でした。
この浴槽は、洋バスです。
私は時々、洋バスを進めます。
好みはありますが、最もいいところは
リクライニングが出来ることです。
もちろん、洋バスといっても入り方は皆さん日本風です。
オーバーフローの穴を前もって埋めておけば、
湯船一杯お湯が溜まります。
したがって、1.6mくらいの長さの浴槽が
入るスペースがあれば、身長1.8mくらいの人まで
入ることが出来ます。
態勢がほとんど寝た状態なので、
実際に寝てしまう人は多いみたいです。
もう一つのメリットは、水道代の節約になることです。


04.04.16


> 今日は床のサンダーがけをしました。
作業をしているのは、所員の丸田君と入ったばかりの
伊藤君です。
サンダーがけをすることで、モルタルの床面は
より滑らかできれいな仕上がりになります。
写真ではなかなか分からないですが、
本当に美しく仕上がります。
この後は撥水剤を塗るだけです。
よくこの上にウレタンのクリアーを塗る人がいますが
住宅のように長く使う仕様には不向きだと思います。
撥水剤をフローリングのワックスのように
時々塗るようにした方が、長い目で見たらいいと思います。


04.04.17


月曜日のガラスの取付けに向け、
今日明日でサッシ部分の塗装の仕上げに入りました。
最近は、サッシを工場で焼付け塗装しているので
現場ではあまり塗装工事はありません。
今回は一部焼付けできない部分を現場塗装にしました。

今日は他にも浴室の漆喰の仕上げ工事もしました。


04.04.19


今日は、現場ではガラスのはめ込み作業が行われていますが、
私は、プラスショップの小林さんから電話があり、
キッチンカウンターとフードを
仕上げのビーズブラストをかける工場へ
搬入するという連絡を受けたので確認に行きました。
一部曲げが甘かったので、検討しその場で解決しました。
このように私が現場にいないと解決しないことが
多く、そのままにしておくと不十分なものが
出来上がった状態で運ばれてきてしまいます。

写真左の人は、以前にもお世話になった社長の山口さんです。
やはり、山口さんのところのビーズブラストが
一番気に入っているので、赤いジャンバーの小林さんに
リクエストをして、持ち込んで頂きました。


04.04.22


またまた登場願いました。
松井さん。
今回は階段の手摺です。
相変わらずいい仕事しています。
いつもニコニコ、緊張感のある仕事をしてくれます。


04.04.23


今日はキッチンの現場組み立てです。
キッチン一つでも、いろいろな職人さんの
コラボレーションで出来上がっています。
ステンレスを加工する職人。
先日、紹介したそれを仕上げる職人
引出しや内部の箱を作る職人。
面材を支給してくれた家具職人の宮島くん。
排水や給水をつなぐ、設備屋さん。
そして、それらの職人の段取りをして、
現場で組立てるプラスショップの小林さんです。
こうして見事に出来上がるとのを見ると
思わず、それらの職人たちに手を合わせたくなります。
ありがとう!
今日はその他に建具や収納家具が大分出来上がりました。


04.04.29



今日はオープンハウスを行いました。
前半は、一般の方。
後半は同業者や学生の方に見ていただきました。
一般の方はご予約を頂いていたので
想像は出来たのですが、後半はいきなり数十人の方が
来られて、小さな家がいっぱいになってしまいました。
皆さんとお話しできなかったことは残念ですが
私の仕事に興味を持っていただけるということは
率直にいって嬉しいことです。
特に若い子たちには、少しでも何かを
吸収していってほしいと思っています。

私はいつも最後のクリーニングやダメ直しは
出来る限り所員とともに自らの手で行うようにしています。
その意味はいろいろあるのですが、
一つに仕事を覚えるのにとても役に立つからです。

その仕事に学生にも参加してもらうことで
勉強にもなるし、我々も助かるので
オープンハウスの参加にそういう条件を付けているのですが
なかなか参加希望がなくて残念です。
今回はそういう条件を付けなかったので、とても多くの
学生が来ましたが、次の機会に参加したい方は、連絡下さい。

持論として、建築は頭で覚えるものではなく、
体で身に付けるものだと思っています。
だから、現場に参加することはとても大切なことです。


04.05.01

今日引渡しをしま した。

クライアントと出会い2年あまり、一つの区切りの日を迎えることが出来ました。
クライアントはもちろんのことですが、私を支えて下さった各工事の職人さんたちや、直接面識のないその周辺の
方達にも本当にお礼申し上げます。皆さんには出来たものでしかお礼できませんが、皆さんの誠意は確実にクライ
アントに伝わり、一生大切に使っていただけると確信しております。

この日は私にとっても特別な日で、半年間通い続けた現場は、まさしく私のフィールドで愛着のある場所です。
子供を養子に出す気分で、なかなか現場を去りがたく次の仕事へと向かいました。

これでこのフィールドのコンテンツの更新もエンドとします。
長い間、見ていただきありがとうございました。
2,3か月後に、ワークのコンテンツで完成写真をアップしますので楽しみにしていて下さい。